キャベツパワーの秘密を紹介

こんにちは店長の岩崎です。
カロリーや栄養から見て、
お好み焼きに対するイメージってどんな感じですか?
「太りそう」
「カロリー高そう」
そんなイメージではないですか?
実は、そうでもないんですよ。
調べてみると、お好み焼き(豚玉)1枚あたり約600Kcalです。
成人女性の1日の摂取カロリーの3分の1程度なんですね。
また、3大栄養素ってご存知ですか?
3大栄養素は僕たち人間の生命維持や身体活動などに欠かせない
大切なエネルギー源なんですが、
タンパク質、炭水化物、脂質の総称です。
実は3大栄養素って小学生の家庭科で習っているんですね。
僕たち調理師も免許取得時の試験でも
必ず勉強しなければならない所でもあります。
お好み焼きは卵や小麦粉・油とその3大栄養素をしっかり含み、
さらにたっぷりのキャベツでビタミン類や食物繊維も摂れるので、
栄養バランスの良い食べ物と言えますね。
定食や複数の料理でバランス良くというのは多いですが、
“1つの料理”でというと優れたメニューなんですね。
お好み焼きの主原料は何と言っても“キャベツ”です。
当店の大阪風お好み焼きで120g、
広島風お好み焼きで150g、
もんじゃには180gも使っています。
お好み焼き屋さんにとってキャベツはたくさん切っても、
切り離せない食材なんです。
このお店にとって重要なキャベツは、
健康の面から見てもなかなかスゴイ食材なのですが
「へ~、そうなんだ」くらいで見てもらえればと思い紹介します。
キャベツの千切り

キャベツはダイエット向き食品


キャベツは100gあたり23kcalと低カロリーながら、キャベジン(ビタミンU)やビタミンC・ビタミンK・葉酸などのビタミン類か豊富で、カリウムやカロテンのミネラル類に食物繊維や酵素もバランス良く含んでいます。かつて医師が推奨するダイエットとして「食前キャベツダイエット」が話題になりました。生のキャベツを先に食べておく事で満腹感が増し食べすぎの防止になり、代謝を活発にする働きが期待されがん予防れるイソチオシアネートも含まれているので、ダイエットサポート食品とも言えますね。

お好み焼きはこってりしたイメージがありますが、思いのほか胸やけしないのはキャベツのお陰なんですね。改めて理にかなった食べ物だという事がわかります。ただし、チーズやお餅・マヨネーズをたっぷり使ってしまうとボーンっとカロリーが跳ね上がるので注意が必要です。

キャベツは天然の胃腸薬


キャベツに含まれている成分の代表とも言えるのが「キャベジン」。名前の通りキャベツから発見された成分で、化学名は塩化メチルメチオニンスルホニウム(S-メチルメチオニン)と言います。胃痛や胃もたれケアで有名な胃腸薬は成分をそのまま商品名にしていますよね。「キャベジン」はビタミンUとも呼ばれています。

キャベジンは抗腫瘍物質として発見された成分で、胃酸の分泌を抑えて胃腸の粘膜を健康に保つ働き・胃腸の粘膜を修復するタンパク質の合成を促す働きがあります。その他粘膜への血流促進作用などもと考えられており、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防、胃痛の軽減への効果が期待されています。またキャベツに含まれているイソチオシアネードにもピロリ菌や大腸菌への殺菌効果があると考えられています。医薬品のように作用が明確ではありませんが、胃潰瘍や胃痛で悩む人が毎日3枚キャベツを食べたところ数週間で改善・治癒したという報告もされており、キャベツを食べる事で胃の健康維持が期待されます。

生でバリバリ食べるのが一番なんだけど…


キャベツは上記の「キャベジン(ビタミンU)」の印象が強いですが、ビタミンCも豊富な食品です。ビタミンCは抗酸化ビタミンのひとつで、お肌を健康に保つコラーゲンの合成との関わりや、免疫力を高める働きなど、さまざまな作用が期待できます。一方で、ストレスを感じると消費しやすいという特徴があります。そんなとき、キャベツがビタミンCの補給にもつながるはずです。
キャベツの2大成分でもあるキャベジン(ビタミンU)もビタミンCも水に溶け出てしまい、熱にも弱く壊れてしまうのです。なので、食品のもつ栄養素をしっかり摂取するという視点から見れば、水でサッと洗い、生で食べるのが理想的なんですね。では、実際、水や熱でどの程度無くなってしまうのか?って気になりますよね。広島県の大学ではお好み焼きの調理過程におけるビタミンCの残存量の実験結果が報告されています。広島風お好み焼きで87.0%、関西風お好み焼きで78.4%のビタミンCが残っていた。また、キャベジン(ビタミンU)についても1時間加熱しても70~80%は残っていると言われています。正直なところ「意外と残っているんだ」というのが僕の印象です。

キャベツの小ネタ5連発


1 シュークリームの「シュー」はフランス語でキャベツと言う意味の「chou(シュ)」からきています。シューの形がキャベツの形に似ているから。

※「chou」植物の種類であり、キャベツと訳されることが多いがキャベツよりずっと意味が広く、キャベツが属する「アブラナ科」くらいと思われます。
2 愛知県と群馬県はキャベツの出荷量の日本一の座を毎年争っている。近年は僅差で愛知県が日本一だったが、2016年には群馬県が12年ぶりに出荷量日本一に輝いた。愛知県は冬~春、群馬県は夏~秋の出荷量が多く、台風が多い夏に群馬県を何度も台風が直撃すると一気にキャベツの相場が跳ね上がる事もある。
3 熱が出たらキャベツ枕。キャベツには解熱作用があるといわれていて、ヨーロッパやアフリカなどでは民間療法に用いられています。急な発熱などには、葉をよく洗って、水気をしっかり切ってから 枕のように頭全体を包み込むと効果があるそう。
4 キャベツは湿布にもなる。葉を手でもんで患部に当てると、葉の部分が熱を取って冷やしてくれます。フランスでは痛風の痛みを和らげるのにキャベツの葉をアイロンで熱して患部に当てるという方法が昔から伝わっている。
5 キャベツをたくさん食べるとオナラが臭くなる。キャベツに含まれるイソチオシネートという成分が原因。これは、ブロッコリーやカリフラワーや大根やからし菜などのアブラナ科の野菜に含まれています。キャベツもこのアブラナ科に属しています。このイソチオシネートは、がん抑制効果が高いとして注目されてもいますが、ガスを発生させる硫黄化合物でもあるのです。
まとめ

冒頭にも書きましたが、お好み焼きが食べ応えの割にカロリーが抑え目なのは半分は低カロリーなキャベツである事。また、1つのお好み焼きやもんじゃには約120g~180gのキャベツを使います。栄養が豊富で生で食べたほうがいいとは言え、これだけの量を生で食べるのはなかなか大変です。なので、加熱してカサを減らしたくさん食べれられて、溶け出た栄養も一緒に、美味しく食べられるのはやっぱりお好み焼きやもんじゃがいいですね。みんなで焼きながらキャベツネタで盛り上がり、ワイワイ食べればもっと美味しいですよね。キャベツと笑顔で元気で健康的な生活にしましょう。


引用・参考サイト